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僕はよく「女性扱い」をされるのが嫌、みたいなことを書きます。
その女性扱いって具体的に何なの?と思ったとき、
この記事を読めばちょっとだけ分かるかもしれません。
女性扱いにも色々ある
「女性扱い」って言葉が出てくる記事、結構あるんです↓
「女性」の意味は1つではない
身体的に、あるいは生物学的に「女性」であることと、
性自認が「女性」であることと、
ジェンダーが「女性」であることは、
違うんですよね。
ジェンダーってのは、文化的・社会的に作られた「らしさ」のことで、
「女性」の場合、家事をやるとか、仕事の時にメイクをするとか、スカートを履くとか、気が利くとか、髪が長いとか、可愛いものが好きとか、そういう感じのことです。
だから、「女性扱い」って一言で書いていますが、
色んなパターンがあるわけです。
女性扱いのパターン
僕が「女性扱い」をされたと思うときのパターンは、大きく分けて3つあります。
他にもあるけど、上手くまとめられないし全部は書きません。
①「身体的に女性である」と判断されている気がする
②「身体的に女性で、性自認も女性である」と判断されている気がする
③「身体的に女性で、性自認もジェンダーも女性である」と判断されている気がする
相手が僕のことをどういう人として扱っているかは相手にしかわからないし、
いちいち確認するものでもないので、
相手と接したときの自分の感じ方で分けています。
明確に分けられるものでもないので、なんとなくの分類ですが、
特に嫌だなと感じるのは、②と③です。
身体的に女性と判断される
これはしょうがないし、当たり前なんですよ。
僕の身体的な特徴は、「女性」と判断されるに決まっています。
病院など
性別を聞かれるとき
内科などに行って性別を聞かれるとき、
病院側が聞きたいのは、患者の身体的な性別のはずです。
性自認など関係ない、とは言い切れないけれども、
でも内科だったら、体のつくりがどうなってるかの方が重要だと思います。
だから内科に行ったら、仕方なく、ちゃんと「女性」に〇を付けます。
いや、「男・女」って表記だったら、「・」と「女」の両方にかかるように付けちゃうけど。
ところで、歯科とか、皮膚科とか、足の症状で行った整形外科とかは性別関係あんの?
知識が無いし、調べもしていないので分からないけど、あんの?
あるんだったらいいんですけど、無いんだったら問診票の性別欄を任意にしてほしいものです。
仕方のないこと
身体的にどうかってのは、客観的事実に基づいた判断なので自分ではどうしようもないし、
医学的には単なる記号というか、そんくらいのもんだと思うんです。
でも、僕は自分の身体が女性であること自体が嫌なので、
他人が僕の身体を女性だなって思ってると思うと、嫌ではあるんですよね。
でも、しょうがない。これは本当に。
諦めるというか、受け入れるというか、まあそうだよねって思うしかない。
数年前はけっこう抵抗があったけど、今は割とおとなしく受け入れています。
抵抗するだけ無駄。
性自認も女性と判断される
何気ない会話
軽い冗談
職場での何気ない会話で、あっ女性扱いされたな、と思うことがありました。
自分たちの店舗も人手不足なのに、
人員が足りない他の店舗に応援に行ける人はいませんか、と呼びかけられたとき、
休憩室で、嫌に決まってるじゃんという話を複数人でしていました。
通勤時間が何倍になると思っているんだ。
僕に「箱入り娘だから遠くへは出勤できません、って断れば?」という人がいました。
何の悪意もない、軽い冗談です。
もやもやする
そのときは、「いいですねそれー」とか言いながら軽く流しましたが、
む、むすめって言われた!!なんか嫌~!!
と本当は思っていました。
相手のこと「女性」だと思っていないと「箱入り娘」というワードは出てこないし、
その「女性」って何を指すかと言うと、身体と性自認だろうなと僕は感じました。
自分のことを女性だと思っていれば、自身のことを娘と言うかもしれないけど、
性自認が女性ではない人は、(あえて女性として振舞っている場合を除いて)あんまり自分で自分のことを女性と断定するような言動はしないんじゃないかと思います。
だから、相手は僕のことを、性自認が女性の人だと思っているんだろうなと思いました。
もちろん、ただのおもしろ意見として発しただけなのは分かっていますが、
いつもいつも社会の中で女性という枠に押し込められていると、なんか色々考えちゃうんですよ。
もしカミングアウトした相手から同じ発言をされたら「は?」って思うけど、
この職場では、誰にもカミングアウトしていないしする気もないので、
嫌だなーと思うだけで、別にその人のことを嫌いになったりはしません。
嫌なのはその発言をした人ではなく、その人にそういう発言をさせる社会なんだよなーとか思ったりします。
でけえ話だけど、そう思ってないと周りの人間のことをどんどん嫌いになりそうだし、実際育った環境って大事ですからね。
会員登録
会員登録で嫌な思いをしたことは、何度もあります。
その中から2つ挙げてみます。
ひとつめ
あるサービスを利用するのに会員登録が必要だったので、
カウンターに置いてあるタブレットに情報を入力して、店員に渡しました。
いつもは店員さんって呼ぶんですけど、僕は怒ってるので申し訳ないけど店員って書きます。
そしたらその店員、内容を確認しながら、
僕がわざわざ「その他」にチェックを入れた性別欄を、「女性」に変更しようとしました。
は?何のために「その他」の選択肢があると思ってんだ?ふざけんなよ。
そう思って僕は店員に「女性」への変更をやめてもらいました。
言えてよかった。元気がない日は言えないので、その日が比較的元気で瞬発力のある日で本当によかったです。
ふたつめ
もう一つも、店のカウンターで会員登録をしたのですが、
紙の書類に必要事項を記入すると、店員がPCに打ち込んで会員登録を完了させました。
が、帰ってからアプリで会員情報を確認すると、任意回答のはずの性別欄が、「女性」で登録されていたのです。
しかも、一度性別を登録すると、未登録の状態には戻せない仕様になっていました。
紙の書類には性別欄なんて無かったんですよ。
本人確認書類も運転免許証を出したので、僕は自分の性別を一切伝えていないんです。
運転免許証って性別書いてないから重宝してるのに。
許さねえ。仕様も意味が分からん。
結局、新規で会員登録をし直しました。
せっかく選択肢があるのに
僕は、「男性」「女性」しか選択肢が無ければ女性を選びますが、
「その他」などの選択肢があればそれを選びますし、性別を回答しなくていいのならしません。
性自認に沿った回答をしたいからです。
「その他」があることとか、性別の回答が任意であることって、
シスジェンダー男性でもシスジェンダー女性でもないと自認している人々にとって、大きな意味があると僕は思っています。
シスジェンダーというのは、割り当てられた性と性自認が一致している人のことです。
割り当てられた性というのは、出生時に医師に判断された性別のことです。
自分の存在が排除されていない安心感があって、またかと落ち込まなくて済みます。
またかと思うのって、疲れるんですよ。
せっかく「男性」でも「女性」でもない登録をできると思ってちょっと嬉しかったのに、
勝手に「女性」にされると、自分の存在を消されたような気分になります。
上げて落とすなよ。
もちろん店員は、僕の性自認を知っているわけではありません。
でも知らないからって、勝手に他人の性自認を断定していいわけがありません。
むしろ知らないからこそ、本人が「その他」を選択していればそのままにし、本人が性別を明確にしないのなら未登録にしなければいけないと思います。
また、これって店員個人が悪いとも言いきれなくて、
もし会社側から(その他の選択肢があるにも関わらず)男女どっちかで登録するようにと指示が出ていたら?
社内教育が不十分で、店員が「その他」の意味を全く理解していなかったら?
育った環境の影響で、身体的に女性に見える人は性自認も絶対に女性に違いないと思い込んでいたら?
などいろんな可能性が考えられます。
だから、店員さんじゃなくて店員って言っているのは、
その人個人に対する怒りというよりは、どこに向ければいいのか分からない怒りを、
一番近い場所にいた人間の呼び方をとりあえず雑にすることで発散している状態です。
八つ当たりに近いかもしれない。
ジェンダーも女性と判断される
運転の好き嫌い
女らしさ
人と話していたとき、少し遠出するときの移動手段の話になりました。
電車よりも車の方が楽だよねという意見で一致しましたが、
そのときの相手の一言をよく覚えています。
「女性で車の運転が好きって珍しいけどね~」
でも私も運転が好き、と続けた言葉で、ああこの人は性自認が女性なんだろうなと思いましたが、
勝手に僕のことを「女性」仲間にしないでくれと思いました。
そして、この時の「女性」というのは、身体と性自認に加えて、ジェンダーも含まれていると思います。
女性なら車の運転が好きではないだろう、という「女らしさ」が関わる考えだからです。
分かってるけど
その人はそう思ってるんだな、というのは分かりましたが、
僕はその意見に賛同は出来ませんでした。
僕はあなたの言う「女性」じゃないし、
僕の周りにいる「女性」らしき友人たちは車の運転好きな人多いし。
「そうですかー?」とか適当な返事をした気がしますが、
面と向かって「女性」と認定されると、なんか動揺します。
分かってるけどさ。多くの人は僕が何も言わなければ女性だと判断するって。
でもそんなにはっきり言わなくてもいいじゃない。
ちょっと落ち込みました。
悪意が無いと分かっていても、嫌なものは嫌。
車の修理
勝手に直される
これも車の話です。たまたまだけど。
昔、まだ免許取りたての頃、自分の家の塀に車を盛大にこすってしまったことがありました。
保険で車を修理できるっていうんで連絡したところ、
パーツの交換などをすれば全部綺麗にできるとのことでした。
ただ、すごく小さいへこみができただけのパーツは取り替えずに、
そのままにしておきたいと僕は思っていました。失敗の歴史を車に残しておこうと思って。
でも、「女の子だから車がへこんでると嫌だよねー」とか言われ、
「そこはそのままにしたい」と伝えても、勝手に直されてしまいました。
人の話聞けよ。なんだよ女の子だからって。バカにしてんのか?
すごく後悔した
当時はまだ今ほどはっきりと拒絶できなかったので、
相手の思うように進められてしまい、すごく後悔しました。
あとムカついたので保険屋は変えました。
保険屋の人は、女の子だから綺麗な車に乗りたいだろうって思ってたんでしょうね。
余計なお世話です。
番外編 トイレ
何年も前、髪がすごく短かったとき、女子トイレに入ると二度見されることがありました。
でも僕女子トイレに入るしかないもん。
多目的トイレが空いてて周りに全然人がいなければ入ることもあったけど、
僕がそのトイレを使ってると、オストメイトとか車いす利用者とかが入れなくて困るかもと思うと、なかなか積極的に使う気にはなれません。
だから基本的には女子トイレしか使っていませんでした。
で、ちらちら見られたり、ぎょっとした顔で見られたりするのも傷つくので、
わざと女性っぽく振舞ったりしたんですよね。
内股で歩くとか、高めの音を出して咳払いするとか。
そうすると周りが勝手に女性だと思って安心してくれます。
あえて「女性扱い」をされたい、というかされないと不都合があるときってのも、たまーにあるのです。
おわりに
扱うという言葉は、人に対して使うには少し強いような、
物によく使うようなイメージがあります。
僕がそのイメージを持ったうえで、あえて「女性扱い」という表現を使うのは、
相手が僕のことを女性と捉えて接しているなと思うと嫌な気持ちになるからです。
状況的にしょうがないことだったとしても、
たとえ相手が善意で言ったことだとしても、
申し訳ないけど、嫌なときは嫌だし嫌なことは嫌なのです。
だから、うわー女性だと思われてる~と思うと、
「女性扱い」されたよ~と思って、そのたびにしょんぼりしたり、怒りを覚えたりします。
昔はその感情の起伏が激しくて、
相手に嫌なことを言われたときに思考が止まってしまってすぐ反応できなかったけれど、
今は瞬発力が付いてきて、淡々と「それは嫌」と言えることが増えてきました。
言えるのは毎回ではないし、場合によっては言わないときもあります。
どうせ言っても意味ないから適当に流しておけばいいや、と相手に期待しないようになってきたからです。
落ちこんだり怒ったりしても、自分が疲れるだけで相手には何の影響もないと気付いてからは、
無駄な消耗はしたくないという思いからか、だんだん感情の振れ幅も小さくなってきました。
良いことなのか悪いことなのか難しいところだけれど、
少なくとも自分自身のメンタルを守るには良い変化だと思っています。
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