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LGBTQについて、以前よりは広く知られるようになってきました。
でも、まだまだよく分からない、知らないことが多い、という人もたくさんいるのではないでしょうか。
世の中にはLGBTQに対して故意に差別的な態度をとる人たちがいますが、そのつもりが無くても、知識が少ないことが原因でLGBTQについて間違った認識を持っており、結果として人を傷つけている人もいます。
今回は、そんな「LGBTQについて勘違いされやすいこと」についてまとめてみました。
セクシュアリティについての理解
セクシュアリティとは、簡単にいうとその人の「性の在り方」のことです。
詳しくはこちらの記事で説明しています↓
本人が選択しているわけではない
性的指向や性自認について、自分で選んでいると思われることがあります。
「そのセクシュアリティとしての生き方を選んだ」とか「自分で選んだくせに何で悩んでるの?」みたいな言い方をされます。
セクシュアリティは、自分で選んでいるわけではありません。自分の意思とは関係ないもので、気づいたらそうなってます。
僕は、選べるんだったらわざわざ辛い思いをしようとは思わないと思います。
ちなみに、LGBTQの当事者が言うことがある「LGBTQとして生きる」というのは、
おそらく大体「セクシュアリティを隠してマジョリティのふりをして生きるのではなく、セクシュアリティを公表して生きることを選択する」という意味だと思います。
選択しているのはセクシュアリティではなく、それを隠すか隠さないかです。
自分の意志で変えられるものではない
セクシュアリティは変えようとして変えられるものではありません。
好きに変えられるのだったら苦労してません。
例えば異性愛者の人が「明日から同性愛者になってください」と言われて、はい分かりましたそうします、と出来るものですか?っていうのと同じことです。
「性的嗜好」ではない
性的指向を、性的嗜好と同じだと思っている人もいます。
同性が好きであることを、趣味だと思っているような人たちのことです。
性的指向とは、恋愛感情などの有無やその度合いと、それがどの性に向くかということです。
(恋愛感情が女性に向く、男性に向く、誰にも向かないなど)
性的嗜好というのは性的指向の先にあるもので、簡単にいうとタイプのようなものです。
(背の高い人が好き、髪が長い人が好きなど)
この二つは、発音が同じであるため混同されがちですが、まったく意味が異なる言葉です。
セクシュアリティについて混同している例
カテゴライズされて名前のついているセクシュアリティは色々ありますが、その違いを認識していない人もいます。
トランスジェンダーと同性愛者を混同している
トランスジェンダーと同性愛者が、同じ意味だと思われていることがあります。
「同性が好きってことは、性別を変えたいの?」みたいなやつです。
トランスジェンダーは「生物学的性と性自認が一致しない人」のことで、
同性愛者は「性自認と性的指向が同じ性の人」のことです。
この二つは、定義がまったく違います。イコールでつながることはありません。
ただ、「トランスジェンダーで異性愛者」「シスジェンダーで異性愛者」「シスジェンダーで同性愛者」である人たちがいるのと同じように、
「トランスジェンダーで同性愛者」である人も、もちろんいます。
セクシュアリティについてのイメージ
生物学的性・性自認・性的指向・性表現は、それぞれに関係はありません。
しかし、それらが混同されていることがあります。
レズビアンにはボーイッシュな人が多い?
レズビアンは「性自認が女性で、性的指向が女性」、
ボーイッシュというのは「生物学的性が女性で、性表現が中性的もしくは男性寄り」という人を指していることが多いです。
レズビアン=ボーイッシュ、というわけではありません。
ボーイッシュな人もいますが、性的指向と性表現は関係がありませんし、同じ性的指向でも、様々な性表現をする人がいます。
ゲイには女性らしい人が多い?
これも同じです。
ゲイは「性自認が男性で、性的指向が男性」、
女性らしいというのは「性表現が中性的もしくは女性寄り」という意味でしょう。
ゲイ=女性らしい、というわけではありません。
女性らしい性表現を好む人もいますが、性的指向と性表現は関係の無いものです。
同性カップルはどちらかが男性役、どちらかが女性役?
別にそんなことはありません。そのカップルによっていろいろです。
異性愛至上主義的な考え方が強い人にとっては、男性と女性が付き合うことが普通で、
「じゃあ同性同士ならどちらかが男性役で、どちらかが女性役をしなければならない」という思考回路なのかもしれませんが、そういうわけではありません。
まとめ
今回は、LGBTQについて勘違いされやすいことをまとめました。
これらの勘違いは、悪気が無かったとしても、人を不快にしたり傷つけたりするものだと思います。
これからLGBTQについて学ぶ人や、知っている気になっているけれど実はよく分かっていない人などには、ぜひ気を付けてほしいところです。
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