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先日、バレエの『くるみ割り人形』を観た。すごく良かった!
初めてバレエを生で観たので、おもしろかったポイントなどを書く。
バレエ『くるみ割り人形』とは
知識が無いなりに、ちょっと調べた。
興味がない人は、読み飛ばしてもらって問題ない。
世界三大バレエのひとつ
『白鳥の湖』『眠れる森の美女』『くるみ割り人形』の三つの演目は、世界三大バレエといわれる。
バレエの中で、超有名であるということだ。
やっぱ初めて観るなら基本を押さえておくのがいい気がする。
ちなみに作曲は、三つともチャイコフスキーだ。
音楽家には詳しくないが、聞いたことがある名前だ。
ってことは、たぶんすごい人である。
あらすじ
バレエの『くるみ割り人形』には、いくつかのバージョンがある。
主人公の名前やストーリーが違うそうだ。
自分が観たのは、プティパ=イワノフ版を元にした演出のものらしい。
プログラムに書かれていたものを参考にストーリーをまとめると、以下のような感じだ。
クララという女の子の家で、招待客を迎えたクリスマスパーティーが行われた。
風変わりな人物のドロッセルマイヤーが、クララに兵隊の姿をしたくるみ割り人形をプレゼントする。
客たちが帰った後、クララはパーティー会場に置き忘れた人形を取りに来るが、そのまま眠ってしまう。
0時になるとドロッセルマイヤーが現れ、クララを夢の世界へ導く。
(以下、クララの夢)
ねずみの集団が現れて暴れ始めたので、くるみ割り人形がおもちゃの兵隊たちを率いて応戦。
ねずみの王とくるみ割り人形の一騎打ちになり、人形が負けそうになったとき、クララはねずみの王に向かってスリッパを投げ、人形を助けた。
するとねずみたちは消え、くるみ割り人形は王子になった。
王子はクララにお礼をするため、雪の国やお菓子の国に連れていく。
雪の精たちやお菓子の精たちが踊って歓迎する。
(クララ起きる)
終わり。
ストーリーについての感想
はじめに言っておくが、これは文句ではない。
おもしろポイントを素直に言葉にしただけである。
まず、ドロッセルマイヤーは真夜中に他人の家に不法侵入していないか?
犯罪では?
それから、楽しくクリスマスパーティーした部屋に、
真夜中にねずみの集団が現れるのは悪夢すぎる。そんな夢見せないでやれよ。
で、なんで人形は王子になった?
あと、なんかこれ知ってる。浦島太郎だ。
くるみ割り人形の原作はドイツの童話らしい。世界中に似たようなお話があるんだな。
全体的によく分からない話だが、夢オチにすることで、すべてを強制的に納得させられてしまう。
おもしろい。いいぞ。
鑑賞して思ったこと
めちゃくちゃおもしろかった。すごく良かった。観て良かった。
興奮したし感動した。とても良い経験をした。
劇場も綺麗で広くて観やすくて、良いところだった。
ストーリーはあまり重要ではない
バレエダンサーたちの鍛え抜かれた肉体や動きの美しさを目の当たりにすると、
ストーリーなんて無くてもいいんだと思った。
ねずみが出てくる意味も、人形が王子になる意味も、お礼にお菓子の国に連れていく意味も、
すべて全く分からないが、バレエは意味とかじゃないんだ。
美しければ、踊りが素晴らしければ、それでいいのである。
もしストーリーが難解だったら、
話も追わなきゃいけないし、踊りも見なきゃいけないし、大変だ。
そもそも、踊りが凄まじすぎて、ストーリーなんか頭に入らない。
話がシンプルだから、踊りに集中できるのである。
ドロッセルマイヤー、何者?とか、
なんで戦ってるん?とか、
雪の国って何?とか、
そんなことを考えても意味が無いなと思うくらい、踊りに圧倒される。
ストーリーへの疑問は、捻り潰され、ねじ伏せられる。どうでもよくなる。
踊りの技術
※バレエダンサーのことを「男性」「女性」と表す。
普段はあまり性別を限定した表現をしないが、これはしょうがない。
バレエって衣装とか振り付けとかシューズとか、男女がはっきりしているので。
バレエの舞台には、重力が無くなる瞬間がある。
男性が女性をリフトするときである。
女性がジャンプするときに、男性が女性の体を支えて、本当に重力がないみたいにふわっと動いて着地するのである。
バレエならではの動きだと思う。
筋力と技術で、重力に打ち勝つのだ。
ニュートンもびっくりである。
3人の男性が出てきてジャンプをしまくっていた時も、重力がどうにかなっていた。
両足で踏み切って跳んで、足を180度近く横に開くのだ。
なにそれ。すごくない?しかもそれを何度も?3人で同時に?
人間は柔軟性とジャンプ力と筋力で、重力に逆らうことができる。恐ろしい。
ダンサーの演技
バレエダンサーは、跳んだり回ったりするだけではない。
演技もしている。
クララなど、子どもの役を大人のダンサーが演じていたのだが、
最初、上手な子どもがやっているのかと思っていた。
パーティーの場面で優雅に挨拶し合う大人たちに比べ、プレゼントをもらって喜ぶ子どもたちは、なんだか本当に動きが子どもっぽく見えるのだ。
キャスティングや振り付けや衣装の工夫もあるのだろうが、演技力があるからこそ、ちゃんと子どもに見えたのだと思う。
もちろんほかの人々も、それぞれの役を演じている。
ドロッセルマイヤーは怪しかったし、雪の女王には威厳があった。
音楽の親しみやすさ
『くるみ割り人形』の音楽には、
「誰もが絶対聞いたことがある」という表現を使いたくなるくらい有名な曲が、いくつもある。
「金平糖の精の踊り」や「花のワルツ」はものすごく有名だし、他にも、どこかで聞いたことのある曲は多いと思う。
鑑賞中に「これ『くるみ割り人形』の曲だったんだ!」と思った曲がたくさんあった。
そういう意味では、親しみやすく身近な気がする。
ちなみに有名かどうかは分からないが、自分が特に好きなのは「アラビアの踊り」の曲である。
「金平糖の精の踊り」もすごく好き。
オーケストラの生演奏を聴けるのも、劇場で鑑賞するメリットだ。
踊りもそうだが、同じ空間で生で演奏していると思うと感動する。
雪の国の場面では、オーケストラの演奏だけでなく、子どもの合唱が入る。
バレエ音楽に合唱が入るのは珍しいそうで、手配も難しいらしく、合唱なしで上演することもあるそうだ。今回は地元の子どもたちが合唱に参加していた。
白い衣装のダンサーたちがたくさん踊っている幻想的な場面なのだが、合唱の声が美しくて、なんだか泣きそうになってしまった。
舞台装置や衣装
鑑賞していて最初に驚いたのは、舞台の奥行が思ったよりもあることだった。
もしかしたら劇場によって違いがあるのかもしれないが、
横に長い舞台を想像していたら、全然違った。
そんなに?って思うくらい奥行きがあった。
舞台装置もとても豪華だった。
信じられないくらい大きなドアから、王子が登場した。
高さが6mくらいありそうだった。でかすぎてちょっと笑ってしまった。
今回は2階の一番後ろの席で鑑賞したのだが、
やはり上から見ると、すべてのダンサーがよく見えるのがとても良い。
ちなみに、チケットの値段を考慮しない場合、
個人的にベストな席は、2階の一番前の、真ん中のブロックの通路側である。
1階席の前のほうだと素晴らしい迫力が味わえそうだが、舞台全体が見えるわけではない。
全体を見たい時には、2階の一番前のど真ん中の席が見やすいと思う。
ただ、真ん中の席ってのは、休憩の時など席を立って移動するときに気を遣うので、通路側が好きなのだ。
映像で見るのと違って、劇場で鑑賞したらダンサーたちの軽やかな足音が聞こえた。
2階席の一番後ろでも臨場感があった。
やっぱり、画面を通すと見えなくなるものや、聞こえなくなるものがある。
生の舞台は、映像よりもずっと心が動く。
衣装も豪華で綺麗だった。
普段見たことがないような美しい衣装をたくさん見て、心が綺麗になった気がした。
振り付けや演出
ねずみの大群が出てきた時、皆ねずみ色の地味な衣装を着ていたのだが、一匹だけ、明らかに格の違うやつが現れた。
鮮やかな色の、ひだのあるおしゃれなきらきらした衣装をまとっている。ねずみの王である。
他のねずみは服を着ておらず裸なのに、王だけこんな豪華な衣装に、冠までつけている。
すごく分かりやすくて笑ってしまった。
大砲でやられて担架に乗せられ退場したねずみが、
何事もなかったようにすぐ出てきてまた戦い続けていたのも、
舞台あるあるって感じで好きだ。
お菓子の国で様々なお菓子の精が踊る場面があったのだが、
クララは舞台上でずっと椅子に座ったままだった。
たぶん1時間近く、ずっと。疲れるし寒くない?大丈夫?
こちらは鑑賞中ちょっと腰が痛くなってきたころだったが、クララも綺麗に座って見ているんだから自分も頑張ろう、と思って腰の痛みに耐えられたので、その演出には感謝している。
最後、お菓子の精たちの踊りを見終えたクララに対し、
王子やお菓子の精たちがゆっくりと手を振って、徐々に暗くなる舞台に消えていく。
その様子がなんだか可笑しくて、まさに夢という感じでおもしろかった。
マナーを守ってください
最後に一つ。
映画でもミュージカルでもバレエでも、
スマホやスマートウォッチなど光るものを持っている人間は、
上映/上演中に、絶対に光らせないでくれ。
許さないからな。
バッグの中で光を隠した気になっていても、暗闇ですごく目立つ。
鑑賞の邪魔になる。
あと、舞台からも絶対見えてると思う。
まとめ
ものすごく楽しく鑑賞した。
素晴らしい舞台だった。
バレエってチケット高めのイメージあるけど、
チケット代よりも価値のある体験をした気がした。
可能な人はみんな一度は生で観て!という気持ちになる。
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