スポンサーリンク

エンディングノートを書いてみた感想

価値観・思考

前の記事はこちら↓

この記事では、
エンディングノートにどんなことを書いたのか、書いてみてどうだったかをまとめます。

葬儀について

まずは、エンディングノートを書こうと決めたきっかけでもある葬儀に関することについて、
何を書くか考えました。

どんな順番で何を書くか

大事なのは、女性扱いをしないでほしいということです。
具体的には、戒名をつけないとか女性用の化粧をしないとか。

他にもしないでほしいことを考えたら、結構たくさんありました。
初めは、それらを全部箇条書きで書いていこうと考えました。

でも、あれは嫌これは嫌って言われただけでは、遺族はどうすればいいのか分からないのでは?
具体的にこうしてほしいってのを提示したほうが親切かもしれない。

だから、「してほしいこと」も「しないでほしいこと」も具体的に書くことにしました。

してほしいこと

僕は、通夜や告別式をしてほしいとは思っていません。直葬がいいな。
いくつかの葬儀社を調べて、金額やプラン内容を比較したうえで、
具体的に、どの葬儀社のどのプランでやってほしいかを書きました。

調べるのはちょっと大変ではありましたが、
具体的に指定しておけば、遺族も考えることが減って楽になるだろうし、
自分にとっても一番良いと思えるプランを選べたので満足です。

指定したのは、無宗教の直葬のプランです。少人数ですぐ終わるやつ。
できれば私服で来てほしいと書きました。
もし人を集めて何かしたければ、明るい音楽をかけながらパーティーでもしてくれ、とも書いてあります。

しないでほしいこと

親族の葬儀に出た時に、
「これは自分の葬儀ではしてほしくないな」と思ったことがたくさんあります。

その「しないでほしいこと」を全部避けるには、通夜や告別式をしないのが一番楽です。
僕が直葬を希望する主な理由はそれです。

エンディングノートに「しないでほしいこと」として書いたのは、以下のようなことです。
どうしても通夜や告別式をしたいのであれば、これらを頭に入れておいてほしいと書きました。

・戒名をつける
・女性用の化粧をする
・参列者が着たくもない喪服を着る(好きで着たいなら着てもいいけど)
・司会の人が式の間ずっと立ってる(足疲れるでしょ……?)
・司会の声の湿度が高い
・悲しげな音楽がずっと流れてる
・香典や香典返し

音楽や香典は特に、葬儀なのでそういうもんってのも分かるけど、
少なくとも自分の葬儀ではそれをしてほしくないのです。

お墓や介護のこと

葬儀に関して書き終えたら、他にも必ず書いておきたい項目を考えます。

お墓のこと

葬儀に関して調べているとき、大抵は骨壺がプランに含まれていることに気づきました。
そうか。お墓についても考えなきゃいけないよな。そりゃそう。

うーん。お墓かあ。
あの地下の暗い場所に、先祖だとしても知らない人の骨と一緒にしまわれるのはどうかなあ。
散骨とかが良いな。

散骨がいいけど、散骨について細かいことを知らないなあ。
ふむ。散骨するには、まず骨を粉末状にしないといけないのか。
撒ける場所は、許可を得た山林とか、海とか。なるほどねー。

これがいいという方法が一つに絞れなかったので、
エンディングノートには具体的な案を二つ書いておきました。
今のところどっちでも良いし、ノートは毎年見直すので、とりあえずはこれでいいや。

介護のこと

今のところ大きな病気は無いですが、
病気になることもあるだろうし、突然事故に遭う可能性もあるし、
いつ介護が必要になるか分かりません。

葬儀やお墓など死んだ後のことも大事ですが、
生きていても意思疎通ができない状態になるかもしれないと考えると、自分のために、ちゃんと書いておかなくてはならない項目です。

主に以下のようなことを書きました。

・プロに介護してもらう場合は、ノンバイナリーであることを最初に伝えておきたい
・女性らしさの押し付けのようなことはしないでほしい

介護については、具体的にこうしてほしいと書くのは難しいと思ったため、
少し抽象的な言い方になっています。

また、介護とは少し違いますが、
告知や延命措置に関する希望についても書きました。とっても大事。

その他の大事なこと

葬儀やお墓について考えたとき、いろいろと調べて具体的に書いたのは、
自分の希望を明確に伝えるためだけではなく、遺族に楽をしてもらうためでもありました。

遺族になったときって、やらなきゃいけないことや決めなきゃいけないことが多くて、
とても大変で面倒だと思うんです。
僕は、自分が死んだことがきっかけで人に面倒な思いをさせるのは嫌です。
だから、できるだけ楽をしてほしいのです。

楽をしてもらうためには、
職場や知人の情報、契約しているサービスや保険等の情報、持っている銀行口座の情報などを、
書いておく必要があると思いました。

そのあたりの情報って、自分でもよく分かっていないというか、
同時にすべてを把握していることがあまりないので、
一つのノートにそれらの情報をまとめる作業をするのは、不要なものを見直す良い機会にもなりました。

連絡先など

職場の連絡先や、死んだときに連絡してほしい知人の連絡先などを書きました。

職場はともかく、知人に関しては、
誰にも連絡しなくても良いのでは?とか、
連絡するとしたら誰から誰まですればいいのか分からない!とか、
色々と悩みました。

連絡したところで特に通夜や葬儀に出てもらうわけではないし、
死んだよっていうだけの連絡、要るかなあ?

でも生きてると思って連絡来たときに完全無視することになるから、良くないよな。
じゃあ死んでるって伝えといた方がいっか。

そんなわけで、連絡してもらいたい相手を決めて、リストに書いています。

契約しているもの

解約してもらわないといけないものは何か、
(本当は解約した方がいいけど)放置しておいても大丈夫そうなものは何か、
登録しているサービスを調べて考えました。

これはけっこう大変だったかもしれない。

ちなみにこのブログは知られたくないので、エンディングノートには書いていません。
本当はサーバーやドメインの解約をしたほうが良いのだろうけど、
銀行口座やクレジットカードが使えなくなって引落しができなくなったら勝手に解約されると思うので、
このブログは遺族に知られずに消えるようになってます。

書いてみて思ったこと

最初の目的は「葬儀に関してしないでほしいことを伝えるために書き残しておく」だけだったのが、
いつの間にか「遺族がなるべく困らないように自分の希望を書いておく」も追加されていた気がします。

まあ、僕が書いた具体的な希望や要望が、
遺族がもっと困る材料になってしまう可能性もあるんだけど。

エンディングノートを書こうと決めてから実際に書き始めるまではだいぶ長かったですが、
目的をはっきりさせて書き始めることができたので、そのうち目的が増えてもなんか上手くいきました。

生きていると将来の不安がふくらんでいくばかりだけれど、
エンディングノートを書いたことで、そのうちのいくつかを多少しぼませることに成功しました。

書いたからって今すぐ何かを解決できるわけではないし、
ノートの内容を読んでどうするか決めるのは自分じゃないので、不安が無いわけではないけれど、
でも、自分の意思をはっきり書いておくことで、なんとなく自分の気持ちもすっきりした気がします。

ちょっとだけ安心して生きられるし、ちょっとだけ安心して死ねるな、と思います。

だから、書いて良かったです。
生きてればまた来年、見直して更新しようと思います。

タイトルとURLをコピーしました